方向音痴をなおしたい
私は極度の方向音痴です。
トイレやエレベーターを出たら必ずと言っていいほど逆方向に突き進むし、百貨店とか大きな商業ビルでは出たい出口に出られることはほぼないし、飲み会解散時のどこ駅から帰る?の質問は私にとって恐怖の質問だし、就活時は1時間は余裕を持たないと面接に遅刻するような有様でした。今はGoogleマップのおかげで、しれっと普通の人の顔をして何とか暮らしていますが、たまに地頭で解決しないといけないような場面(特に人前)が来ると、穴があったら入りたい…と赤っ恥をかくことも多々あります。
最初に違和感を覚えたのは小学校の授業
初めて「周りと違うかも」と感じたのは小学生の頃でした。
「学校周辺の地図をみんなで作ろう」という授業で、各自の通学路を持ち場に、模造紙へ地図を描く、という作業を行った時でした。私の家は学校から徒歩10分の場所にあり、毎日同じ通学路で学校に通っていたのですが、その道のりを地図に描くことがどうしてもできなかったのです。
その道がどこにどう繋がっていて、その道の裏はどうなっているのか、枝分かれした道はどこへ続くのか、学校を通り過ぎたそのさきはどこへ行くのか…といったことがまるでわかりませんでした。田舎すぎて車移動が当たり前、習い事ばかりで友達と外へ遊びに行くことがない、遊んだとしても家…といったことも要因だったとは思っています。「だったら少し冒険すれば良いのでは」「そんなの経験でしょ」と思われそうですが、私にとって知らない道へ進むことは少しの冒険ではなく、「もう家には帰れないかもしれない」という大大大冒険だったのです。
そんな感じだったので、自分の知っている道のりを地図に書こうにも、周りの道との関係や縮尺、方向が掴めずで、みんながサクサク協力しながら地図を書いていく中、私は1人完全にお手上げ状態でした。これでも実はクラスで1〜2番目に成績が良い方だったので、当時そんな自分がすごく恥ずかしかったのを今でもよく覚えています。
大人になっても同じ道しか歩けない
大人になったら自然となおるかな、と思っていた時期もありましたが、そんなことはありませんでした。
方向音痴の人ならわかってくれるでしょうか?私は一度曲がると全ての位置関係が頭の中でごちゃっと混ざってしまいます。二回も曲がったら、もうスタート地点の方角なんかは、よっぽど最初から集中していないと分かりません。すごい変な例えですが、お味噌汁のお椀をぐるっと回した時の具の動きと似ています。(意味わかんなくてすみません)
こんななので、いまだに新しい道を歩くのは苦手で、一度覚えた道の行き来をずっと繰り返して生きています。だから地元もいまだに1人で練り歩けないし、一人暮らしで住んでいた場所の土地勘も掴めないままおさらばです。会社から駅へ帰る道で「今日は試しにここで曲がってみよう」といつもと違う経路で帰ろうとして、気づいたら会社の方向へ戻っていたこともあります。車の運転なんかしたら危険すぎるので、免許もとっていません…。
改めて文章にしたら凄まじいですね。自分より方向音痴な人がいたら教えて欲しいくらいです。
そもそもなぜ方向音痴の人とそうでない人がいるのか
私の両親は方向音痴ではないと思います。
父は自力で街をうろつくのが好きだし、母は生まれも育ちも東京で、ショッピング大好きなので東京を練り歩きまくっています(今も…)。妹は方向音痴の自覚があり、父方の祖母も超方向音痴だったらしいです。
私の旦那は方向感覚にめちゃくちゃ強いです。自身でもそう語っておられました。
この違いは何なんでしょうか…。脳の作りの遺伝でしょうか?
ネズミの脳細胞では、海馬に空間の認知情報やその座標を記憶する細胞が見つかっているとか…。(https://bsi.riken.jp/jp/youth/place-cell_and_grid-cell.html)
仮にこの細胞が人間にもあるとして、人それぞれ見目形が違うように、生まれつきのもので後天的に自力で鍛えたりすることが不可能なのだとしたら、迷子にならないような創意工夫で今後も乗り越えていくしかありません。
ただ、ロンドンのタクシー運転手の脳を調べたところ、ベテランほど海馬の後方が大きく発達していたそうです。そもそもロンドンは道が複雑で、タクシー運転手の資格を取るのが難しいとされています。この「ベテランほど」というところが味噌じゃないですか??あとから能力を向上させたのか、元々能力が高い人がその仕事を長く続けているのか…。
正直私はこのあたりに根治のヒントがありそうな気がしているので、今後もこのテーマについては掘り下げていこうと思っています。
「生きにくい」とまでは思わないが…
方向音痴であることで、今のところ生活上「ちょっと困ったな」ということはあっても、「生きにくい」というところまでは不便は感じていません。仕事や生活圏などの選択肢は少し減るのかもしれませんが…。
ただ、理解されなくて地味に困る、という場面は多々あるし、こどもができたら送り迎えなど困る場面が出てきそうなので、もしあとからどうにかできるものなら、どうにかしたいです。
ただ、「方向音痴 治し方」と調べると、方向音痴の人のための創意工夫のアレコレは出てきますが、根治を目指すような記事や書籍は見つからないのですよね。(私の探し方が甘いのかもしれませんが…)
なので自分なりに仮説を立て訓練(実験検証)していけたら、と思っています。
まずは現状を確かめる
自分なりに特訓はするにしても、脳の特性や元々持っている能力値が、何か人と違うんだろうなと思っているので、その辺りをまずは調べてみようと思います。
突拍子もないように感じる方もいるかと思いますが、私は自分が発達障害のグレーゾーンなのではないかと思っています。特に短期記憶(ワーキングメモリ)や計算系が弱い…。なので、まずは知能検査を受検し自分の能力を数値化してみて、方向音痴と何らかの能力に因果関係があるのか、またその能力をあとから伸ばすことはできるのか、そして必要であれば特訓?後にもう一度受検してみて、その成果を数値で測ってみたいと思っています。
こうした記録をこちらにまとめていこうと思っていますので、我こそは方向音痴!というお仲間がいらっしゃれば、少しでもお役に立てたら嬉しいです。
特訓や調査の成果があれば御の字だし、何も成果がなくとも、自分の努力不足だったわけではないんだ、ということがわかるだけで、私は少なくとも救われます。